
深く考えずに味わい尽くしていいの
遥か昔からこの世界には人が住んでいました。
多くの人々が、数えきれない人々が、生まれてきては死に
死んでは生まれてきています。
みんな、彼らが生きている間は、日々の生活の現実に執着し、
エゴにイニシアチブを奪われた心のせいで喜んだり苦しんでいましたが、
歴史に名を残した偉人以外のエピソードは残っていません。
結局のところ、人間が生きることに深い意味はないのです。
生物体としてみると
体は単なる遺伝子の乗り物。
私という人間が死んでも、私の遺伝子をのせた子供が残り
孫が生まれたならその孫が引き継ぐでしょう。
私に子供がいなければ、他の人が、その人の子供が
私の遺伝子ではないけれど、ヒトの遺伝子を繋ぐでしょう。
そう。全体からみると個々の人生は大したものではないのです。
宇宙の歴史から見たら、本当に本当に瞬きの瞬間にも到底及ばない
微細な一瞬です。
だから、なんのために生まれてきたのか?
どんな使命を果たすべきなのか?
などと深く考えないでください。
今人として存在している。
それだけで、人類の遺伝子を繋いでいる。
それだけで、充分すぎるほど使命を果たしているのです。
だから人生を楽しみましょう。
微細な微細な一瞬を思う存分。
喜びも悲しみも、楽しみも寂しさも
思いっきり抱きしめて堪能しましょう。
五感を使って人生を味わい尽くしましょう。
それが、遺伝子を繋いでいる事に対する権利と
ご褒美なのです。